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労働問題

上位管理職が知らないうちに中間管理職や下級管理職が行う会社への忠義。

 

労働者の時間外労働、いわゆる残業を管理職は認めない。

下級管理職、係長・課長は一般労働者の残業を容易に認めない。

中間管理職はその事実を知らない。

総務経理は、知っているが「上司が怖くて何も言えない」

賃金請求時効は2年である。会社を辞めてからもサービス残業の未払いに於ける請求権は2年間存在し続ける。

会社や企業のリスクは、労働者が勤めている間も、退職してからも存在する。

この問題がある企業は、日本の企業の約7割を超えているとも言われている。

顕在化している企業も、顕在化していない企業もある為、正確な数字は出ていないが、企業は何かしらの 労働問題を抱えている。

 

しかし、今更どうにもできない。

誰に相談すればいいか解らない。 労基に相談して藪蛇をつついてしまったらどうしよう。など、思いは様々である。

また、自社の労働問題に気がついてさえいない企業も存在する。

しかし、単に残業代を垂れ流しで支払えとは言っていない。

労働者の労力や能力は個々に違う為、同じ労働をした場合でも差が生じるのも事実である。

その事実をどこかに置いてしまい、お前はなぜ出来ない?  仕事が遅い?  などを振りかざす上司も存在する。

問題点を洗い出し、改善策を考え、能力向上の指導教育を行い、改善できれば、全てではないが 現状よりは会社の経営は改善する。

大手企業のように数百億もの未払い残業代を支払える会社は少ない。

労働基準法ってどんな法律なの?

 

労働基準法は、国が定めた法律で、労働者と雇用主が平等という立場で労働力の提供とその提供された労働力の対価として、労働賃金を支払う上での様々な問題について細かく規定した法律です。

 

しかし、雇い主が労働者に比べて圧倒的に優位な立場にあることを利用して、雇い主が労働者を不当な条件で酷使するというおそれがある為、労働基準法は、刑事法と同等の強行法となっています。

 

その為、罰金から懲役刑まで定められています。甘い考えでいると手痛いしっぺ返しが来る可能性もありますので、十分心得ていなければなりません。

有給休暇は必ず与えなければいけないの?

年次有給休暇は国の法律で定められており、雇用主が労働者に与えるものではなく、労働者が一定の労働期間(労働日数や時間で異なる)就労した場合に、自動的に付与されるもので労働者の権利の一つです。

 

ですから、労働者から有給休暇の使用を申し出られた場合は、雇用主は断ることはできません。

​ただし、雇用主には一定の条件が揃えば(繁忙期等に於ける時季変更権)労働者に、有給休暇の使用日の変更を申し出する事ができます。

 

しかし合理的・客観的な理由も無しに、時期変更や有給休暇を使わせない等の事をすると法違反となりますので注意が必要です。

休業手当ってなに?

休業手当は、あまり聞きなれない言葉ですが、労働者がいつでも労働を提供できる状態であるにも関わらず、会社の都合(会社の責)による休業もしくは待機等を指示し、会社を休ませた場合は、会社は、労働者に休業手当を支払わなければなりません。

しかし、台風や大雪・その他震災等の不可抗力により休まなければならない状態(状況)の場合はその限りでは有りません。

休業手当の賃金は、「平均賃金の60%以上の支払い」となっていますので、注意が必要です。

平均賃金ってなに?

平均賃金とは労働者の賃金で、すでに支払われている(賃金締め日が過ぎているもの)直近3ヶ月の 給料の支払総額(何も控除されていない金額)を加算し、その総額を直近3ヶ月の暦日数(暦の日数)で徐算すると、1日あたりの平均賃金が算出できます。

残業をさせるには届出が必要なの?

労働者に法定の労働時間を超えて労働(法定時間外労働)させる場合、または、法定の休日に労働(法定休日労働)させる場合には、あらかじめ労使で書面による協定を締結し、これを所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。

この協定のことを労働基準法第36条に規定されていることから、通称「36協定」といいます。

・提出部数2部

  (1部は事業場分の控)


・提出先   

  事業場を管轄する労働基準監督署

法定労働時間ってなに?

法定労働時間は、労働基準法で定められている労働時間の限度の事を言います。 原則として1週で 40時間、1日に8時間となります。

 

「当社は1日10時間労働だ」と言う会社も有りますが、実労働時間で8時間を超えた時間が残業時間という事になります。

会社で労働が始まる時間を始業時刻・労働が終わる時刻を終業時刻と言い、始業から終業までの間が拘束時間と言います。

 

この拘束時間の中で、休憩や昼休みの時間を差し引いた時間が「実労働時間」と言います。

 

この実労働時間が法定労働時間を越えると残業(時間外労働)となりますので覚えておくといいですね。

運転手が車をぶつけてきた。弁償させるには?

運転手さんが会社の車両を破損させてきた場合に、よく見かけるのが「お前が破損させたのだから、お前が弁償しろ」「一度に払えない場合は分割でもいいから給料から差し引いておく」などの言葉を聞きます。

(ちなみに、労働者の同意も無しに給料から天引きした場合は、法違反となります。)

一般的にと前置きさせて頂きますが、会社は利益と共にリスクも負っている事を忘れてはいけません。

「利益は会社が、損失は労働者が支払う」と言う事にはなりません。会社は事業を行う上であらゆる「リスク」を想定しておかなければなりません。

 

会社の車両(運送用・営業用など)有りますが、事故や故障、トラブルのリスクは想定して保険等の加入も会社の勤めです。

ですから、労働者が破損した修理の全額を労働者に支払わせるのは、後に労働者との訴訟に発展するする可能性も有りますので注意が必要です。

裁判では、今までの裁判に於ける「判例法理」(似たような裁判事例の積み重ねによる判決の例)を基に行いますので、裁判になった場合はおおよそ「おおくても3割程度の労働者負担」となる場合が見られます。

 

労働者の過失割合も十分協議して、支払額を決めないと後で裁判になるケースも有りますので注意が必要です。

労働者を解雇したいが、簡単にはできないの?

労働者を解雇するには、客観的合理的な理由が必要です。単に労働者と上手くいかないだとか、気に入らないなどの理由で解雇はできません。

解雇には大きく3つあり、「普通解雇」「整理解雇」「懲戒解雇」となります。

懲戒解雇の場合は、就業規則の懲戒規定に沿って懲戒解雇までの経緯が必要です。

懲戒に当てはまる行為をした場合に、会社の対応や処分を段階的に踏んで、それでも更生の余地がない等の理由で、止む無く懲戒解雇にすると言う。段階的処置が必要です。

​社会や企業に重大な損害や影響を及ぼす悪質な事を行なった場合は、一度の行為で懲戒という場合もありますが、全体的に見れば少数です。懲戒解雇は解雇の中でも一番重い処分です。

整理解雇は、会社の経営が困難になった場合や、事業縮小や事業所の閉鎖・撤退などに伴い労働者を少なくする場合に行なう事が一般的ですが、それでも整理解雇に於ける要素があります。『整理解雇の4要素』と言われています。

① 人員整理の必要性

② 解雇回避努力義務の履行

③ 被解雇者選定の合理性

④ 手続の妥当性

この要素が必要になりますので、十分気をつける必要があります。

普通解雇は、一般的によく行われる「クビだとか、明日から来なくていいよ」のような形で雇用主から言われる場合が多い解雇です。

仕事を遂行する上で、能力が満たない場合や、幾度もミスを重ねた場合や会社の風土に合わず、自分勝手な振る舞いで周囲に悪影響を及ぼす場合などに多い解雇です。

​また、解雇には客観的・合理的な理由が必要になります。客観的・合理的な理由もなしに解雇することは、認められません。

いずれの解雇であっても、労働者に対し「なぜ解雇になるのか」「解雇の理由」を十分に伝え。話し・説明した上で解雇をしないと、『解雇権の濫用』となりかねないので、解雇する際は、十分気をつける必要があります。

​つまり雇用主の気分次第で簡単に解雇はできないと言う事です。

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​ブルーノ コンサル

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